メロディーラインが放ったカラフルな魔法のフレーズ 輝きを撒き散らしては僕らに夢を見せる

宮古島で友達のお母さんが作ってくれたケーキ。「50歳になって、人生が益々楽しい」って。














2010年7月8日。
人生の中でもとても濃く、心がふるえた1日だった。
色々なミラクルが起きた。

ここにはいつも抽象的なことを書こうと思っているけれど、
今日は現実を、想いを率直に。


昨日は用事が3つあって、
レストランの支配人に相談事をすること・デザイン事務所のアルバイトの面接・同期の送別会。
その中で3人の人との出会いがあった。


一人目はレストランの支配人。
人に役立つような温かみのある仕事をと、ウェディングプランナーの職と勉強の場を探し中の私。
レストランウェディングの会場としてとても人気のお店の問い合わせフォームにメッセージを送ると
「当店ではプランナーの募集はしておりませんが、ご紹介できることもあるかと思いますので
一度支配人がお話を伺います」
というとてもありがたい返信があった。

アリスの迷路のような花咲く緑の小道の奥で、支配人は待っていた。
開口一番、現実を突きつけられる。
接客やサービスの仕事をすることの大変さと面白さについて。プランナーの道の厳しさについて。
その道のプロとして大成されている支配人の言葉は胸に響いた。


「でも…なんかいいね、君。」
突然そう言われた。既に前半の厳しく熱い話に若干涙目の私は驚いた。
「一番は笑顔がいい。接客業で大事なことだ。それから女性っぽすぎないところ。履歴書を持っていたら見せて。」
言われるがままに履歴書を差し出すと
「教職免許を持ってるのもいいね。営業経験も3年。他人への気遣いは後から教えられることではないんだ。」
と、なぜだか次から次へと誉められた。
「そうは言ってもプランナーの知識はゼロ。君はまず、接客の仕事を一から学んだほうがいい。」
そう言って誰かに電話をかけ始めた。
「面白い子がいるからと話をしたら、すぐに会いたいから今来るって。ちょっとここで待っていなさい。」
余りの展開に驚いていたら、テーブルにデザートのプレートが運ばれてきた。
支配人渾身のプレート。食べて待っているように言われた。
「あなたのように訪ねてきた人は今までいたけれど、見込みがあると感じられなければ紹介はしないんだ。」




二人目の出会いは呼ばれて飛んできた社長。
少しして現れたその人は、トレーニング用のランニングに短パン、飛行士のような眼鏡をかけていた。
とてもラフな格好をしていたけれど、入ってきた途端にピリッと空気が引き締まった気がした。
起業して花屋の経営を成功させたとある社長に似ているな、と思った。
挨拶を済ませると、支配人がさっき知り合ったばかりの私について紹介をしてくれた。
社長は青山にもうすぐお店をオープンさせるそうだ。
お店の概要やビジョンを語る社長はとても力強く、熱かった。
「一流のお店で一流の接客を学んでみたらいい。」
支配人が再度そう言い、社長も同意してくれていた。
共同経営者と話をして改めて連絡をするという話になり、今日のところはこれで、となった。
帰り際の社長の握手の力強さに驚き、ドキドキした。


世の中にはすごい人がいっぱいいるんだなぁと驚きがおさまらないまま店を後にした。




三人目の出会いはデザイン事務所の面接官。
ウェディングプランナー以外で採用募集に応募した唯一の会社がここだった。
もともと生き方や考え方、もちろんその作品が大好きで気になっていたクリエイターの方。
いつもHPを覗いていたけれど、仕事を辞めると決めた直後にそこに求人が出た。驚きのタイミング。
クリエイターだけあって提出書類がひと癖もふた癖もあり
必着日の夜までかかって雨に濡れながら直接郵便受けに提出物を突っ込んだ。
けれど、数日後に届いたメールの内容は不採用通知だった。あっさり撃沈だ。
それもそういう定めだろうと思っていたけれど、事務のアルバイトはどうかと話をもらい面接に行くことになった。


採用担当の女性と日時などのやり取りをしていたが
指定されたカフェで待っていたのは一人の男性。
名前を名乗ったその男性は、クリエイターと同じ名字だった。お父さんだった。


二言、三言話をしたあと面接官の男性が言った。
「あなたの笑顔、とてもいいね。すごく好感が持てる。」
さっきの支配人とまるで同じ反応だった。同じ人なのではないかと疑ったくらいだ。
教職について、スポーツについて、仕事について、色々話して更に太鼓判を押してくれた。
「僕は君が気に入ったよ。君のような人はどこに行っても大丈夫なタイプだ。」
ただただ恐縮する私。
「君はアルバイトって一覧表に書いてあるけど、アルバイトやってその後社員になればいいし。」
「本人と面接できるのスケジュールきつくて遅くなりそうだけど、8月まで待てる?」
と言われ、迷った挙句、実はウェディングプランナーで就職活動中なことを告げると
「それは早めに会わせた方がいいね!何とかして7月中にセッティングするから。」
と言ってくれた。


胸がいっぱいでしばらく街の中でぼぉっとしていた。





1日に初対面の人3人から好感を持ってもらえるという機会がこれまであっただろうか。
一度目の就職活動であれだけ苦戦した私だ。あり得ない。
一緒に働いてみると思った以上に一生懸命やるタイプだと自分では思っているけれど
今までそれが初対面の人に伝わったことはなかった気がする。


3年間で私は何か変わったんだろうか。
私が変わったと言うよりも、私のアプローチする先が変わったのかもしれない。
今進んでいる方向は、あながち間違っていないのかもしれない。


あんなにすごい人たちが、こんなしょうもない私を。。。
人生まだまだ捨てたもんじゃないな。



口を揃えて言われたことは、
「育ててくれた親に感謝しなさい。」


最後の面接が終わった後に、すぐに家に電話してみた。聞いた母は笑っていた。


まだまだこの先どうなるか分からないけれど、
働こうと思う気持ちと、納得いくまで粘ろうとする気持ちがあれば大丈夫な気がしてきた!








頑張ろう!